気にかかる1行の記事がYahoo!ジャパンのポータルサイトに掲載されました。

「ディズニー値上げ・満足度低下の裏にバイト時給の低迷」(ダイヤモンド・オンラインより)
という記事です。
http://diamond.jp/articles/-/86687

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Yahoo!のトップページは、日本で一番閲覧回数が多いのじゃないか?とも言われるポータルサイトな訳で、ここの記事になるというのは、かなりの影響力があります。
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リンクをクリックしてた、記事の内容は、

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下記のように綴られています。
◆文中、写真の下には、「アルバイト募集のウェブサイト。最近は名古屋まで出向いて大規模な採用会を開催している」という注釈まで入っています。

===以下「原文を転載」===

 東京ディズニーリゾートが4月1日から入園料を値上げする。18歳以上の一日券の場合500円アップの7400円。値上げは3年連続となる。

 運営するオリエンタルランドはその理由を、「新アトラクションやショーのリニューアルなどでパークの価値が向上したから」と説明。今後、値上げで得たキャッシュをパークに投資することで、クオリティーをさらに高めていくという。

 しかし、消費者の反応は総じて冷ややかだ。入園料の他に、食事やグッズの一部も値上がりしており、4人家族が1日パークで過ごせば5万円前後の出費となる。

 その一方で、最近のパークは「顧客満足度の低下」が指摘されている。例えば国内最大規模の消費者調査「日本版顧客満足度指数」(サービス産業生産性協議会)において、長年、ランキング上位に君臨していたが、2015年はトップ10からも外れてしまった。

 考えられる原因の一つが「混雑」だ。アトラクションのみならず飲食店でも長時間待ちが常態化。「ピザ1枚買うのに30分以上並ぶ。椅子も空いていないから地べたに座って食べている人も結構いて、興ざめする」(長年のファン)。

 オペレーション力の低下も問題視されている。昨年、ファンの間で騒然となったのが、「段ボール箱事件」だ。土産店で縫いぐるみを棚に並べず、段ボール箱に入れたまま販売してしまったのだ。

● 待遇変わらぬ現場は悲鳴

 こうした事態を招いた要因は、アルバイトスタッフの不足だ。

 長年パークで働く現役アルバイトによると、「ベテランバイトの離職率が高まっており、頭数を補うため土日に高校生・大学生バイトを増やしているものの、全く追い付かない状況」という。

 背景には時給の安さなどがある。リクルートの調査によると、首都圏のアルバイト・パートの平均時給は1027円(15年12月)で、この数年で大幅に上昇。それに対し、パークの基本時給は長らく1000円(8~22時)のままだ。

 「かつては千葉で時給1000円といえば高く、ディズニーで働く魅力もあったが、今はそうでもない。しかも、激務かつ最高レベルの接客が求められる。舞浜駅から10分程度の東京駅に出れば、もっと時給が良くて楽なバイトがごろごろある」(前出のアルバイト)

 こうした状況を踏まえ、オリエンタルランドは昨年11月、人材強化策を発表。研修の充実や時給の引き上げを打ち出した。

 ところが、「時給が100円以上上がるのは、バイトのうちほんの一部であるため、士気など上がるはずがない」(同)というのだ。

 東京ディズニーリゾートは現場スタッフによる高度なホスピタリティーに支えられ、独自の進化を遂げてきた。入園料を値上げしたぶん、スタッフの充実を図り、サービスを向上させなければ、客の足は遠ざかる。

 (「週刊ダイヤモンド」編集部 柳澤里佳)

週刊ダイヤモンド編集部

===ここまで原文のまま===

◆◆◆ここからは、GoldCatの本音◆◆◆

>運営するオリエンタルランドは値上げの理由を、「新アトラクションやショーのリニューアルなどでパークの
>価値が向上したから」と説明。

となっていますが、本音は違うような気がします。
株主総会の議長はその会社の社長が務めることが多く、値上げに対する質疑の中で「過去の実績を見ると、値上げしても来園者数が減らないから」と発言しています。



>「今後、値上げで得たキャッシュをパークに投資することで、クオリティーをさらに高めていくという。」


とも書かれていますが、値上げで得たキャッシュをパークに投資することで、クオリティーが本当に高まるのでしょうか?
「クオリティー」=「品質」の訳ですが、客商売の品質ってCSじゃないのですか?
パークに投資して品質が上がるとは、にわかに信じがたい発言です。

実は、私の会社の社長も雇われ社長なので、そういう考え方の持ち主で年収に差を付ければ付けるほど、年収の低い人の士気が上がると言っています。
その点、創業者が社長を務める創業者社長の会社では、従業員の給料は100円でも200円でも上げてやらないと社員の士気が低下する。という考え方が多いと思っています。
まあ、事実のところ私の会社の士気は、ほぼ0に等しく、中間管理職は上を向いてしか仕事をやらなくなってしまっています。



>「ベテランバイトの離職率が高まっており、頭数を補うため土日に高校生・大学生バイトを増やしているも
>のの、全く追い付かない状況」
>アルバイト募集のウェブサイト。最近は名古屋まで出向いて大規模な採用会を開催している


近くの明海大学の浦安キャンパスには、オリエンタルランドがアルバイト募集講習会を開いている(明海大OBに直接聞いた話)とのことで、もう
この手段では人が集まらなくなっていることは事実だと思います。
都内のJRの中吊り広告でも募集していますし、労働条件も悪化する一方で、もう関東圏内では人が集まらないのでしょう。



>最近のパークは「顧客満足度の低下」が指摘されている。例えば国内最大規模の消費者調査「日本版顧客
>満足度指数」(サービス産業生産性協議会)において、長年、ランキング上位に君臨していたが、2015年は
>トップ10からも外れてしまった。
>考えられる原因の一つが「混雑」だ。アトラクションのみならず飲食店でも長時間待ちが常態化。「ピザ1枚買
>うのに30分以上並ぶ。椅子も空いていないから地べたに座って食べている人も結構いて、興ざめする」

う~ん、さすがリサーチ会社の集計です、いいところを突いていますね。
素人を集めて、上司の都合の良い回答を引き出すための、オリエンタルランドのマーケティング部門とは大違いです。
マーケに注力して、やる気のある森岡毅氏を起用するUSJとは大違いです。
(マーケはプロである必要はないのですが、それこそ士気が必要ですね)



>こうした事態を招いた要因は、アルバイトスタッフの不足だ。
>背景には時給の安さなどがある。リクルートの調査によると、首都圏のアルバイト・パートの平均時給は
>1027円(15年12月)で、「かつては千葉で時給1000円といえば高く、ディズニーで働く魅力もあったが、今は
>そうでもない。しかも、激務かつ最高レベルの接客が求められる。
>舞浜駅から10分程度の東京駅に出れば、もっと時給が良くて楽なバイトがごろごろある」


あのね~、ある「お方が」トップになった時に、キャストさんの数を6割減らしたのですよ。
6割減ですからね、半分以下ですよね。
時給も上げずに、昨日までの2人以上の仕事を今日からしろ!って言ったって、ロボットじゃないのですから出来るわけもなく・・・という、私の会社と同じ図式になってしまった訳ですね。

かつての佐川急便の社長方針は、「他人(他社)の2倍働いて3倍の給料を持っていけ!」でした。
これは士気が高かったので、かつての佐川急便の運転手さんは、トラックを降りるといつも走っていたものです。これもマスコミみ叩かれてなくなりましたけど。



>ところが、「時給が100円以上上がるのは、バイトのうちほんの一部であるため、士気など上がるはずがない」

これが人間というものです。
給料を下げて士気が上がるなんて考えるのは、雇われ社長の愚かな考え方なんですよね。

少なくとも、ゲストが皆平等で、ゲストは最高のもてなしを受ける、人と人をの対話を重視して、ゴミ1つ落ちていないパーク・・・という、ウォルトの精神は、東京ディズニーリゾートには存在しないと思っています。

最後に比較を、四季報によりますと、オリエンタルランドの従業員(正社員)数は、2,229人で、平均年齢44.1歳、平均年収7,920千円となっています。
オリエンタルランドの正社員は、44歳で約800万円の年収があるっていうことですね。
単純に年収を12か月で割ると、月収は66.6万円・・・(時給4,160円)
一方で、キャストさんは時給1,000円で、1日8時間、週に5日働いたとすると、月収16万円・・・
これじゃ、士気が上がるわけもないですよねーー。


例えばパレードで、夏の炎天下、着ぐるみを着て水分補給も休憩もなくトイレにも行けずに40分踊り続けて熱中症になって、1,000円も貰えないと考えれば(私の会社と一緒)。
クーラーの効いた部屋の中で、休憩も自由でトイレにも行けて、気の合った仲間を私語をしてても怒られないオリエンタルランドの正社員(私の会社の本社部門と同じ)の方が誰だって良いのは分かり切った事実です。


さて、今後の東京ディズニーリゾートはどうなっていくのでしょうか?